第39回東京国際映画祭 ロルフ・デ・ヒーア、アレックス・ロー、オ・ジョンワン、渡辺 真起子、ヨブ・ムーア登壇。審査委員記者会見

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27日(火)、TOHOシネマズシャンテにてロルフ・デ・ヒーア、アレックス・ロー、オ・ジョンワン、渡辺 真起子、ヨブ・ムーアが登壇した審査委員記者会見を実施いたしました。

審査委員長のロルフ・デ・ヒーアは、「審査委員に選ばれて、大変嬉しく思いました。もともとは 4日間ほど日本に来るというお話をいただいており、これほど長距離を飛行機で時間をかけてくるというのは大変な決断ではあったんですけれども、審査委員というお話をいただき、もっと長くいられるということで、喜んで来させていただきました。私の一番好きなことは、座ってたくさんの映画を鑑賞することです。とても興味深く、素敵な方々と一緒に審査ができるということを大変嬉しく思います」と審査委員長に選ばれたことについて言及。ヨブ・ムーアは「審査委員としてこの場に立てるということを、とても誇りに思っております。東京国際映画祭は、ずっと追ってきた映画祭でもありますし、自分が制作に関わった作品などでもお世話になっているので、今回私の小さな夢が叶ったということもあります」と喜びを口にした。アレックス・ローは映画祭の印象について「東京国際映画祭は、世界中の映画祭の中でも最もおもてなしが素晴らしい映画祭だと思っています。そしてこの映画祭に過去何年もの間、私が携わっている作品と共に訪れているんですけれども、その際に東京の観客の皆さんは、注意深く、作品に対して敬意を持ち、真剣に純粋に知的好奇心を持って楽しみに鑑賞してくださることに感心いたします」と語った。オ・ジョンワンは、昨日行われたレッドカーペットについて「昨日のレッドカーペットはとても印象深く、結構雨が降っていたにも関わらず、観客の方々、また記者の皆様もお集まりになっていらっしゃいまして、すごいなと驚き、とてもいい印象を感じました。映画に対する情熱を持った方々が沢山いらして、劇場で観客の皆様に、色々な作品を見ていただけることをとても楽しみにしています」とした。渡辺 真起子は、「私が初めて東京国際映画祭に参加したのは、多分 1990年代の終わりで、それが俳優になって、自分が出た作品と日本で初めて参加する映画祭でした。この映画祭があることで、出会えない場所の人たちと出会えたり、映画作品と出会えたり、全然違う文化で育った人たちに思いを馳せたりすることができます。東京という小さな町に住んでおりますが、どこか遠くへ行くための入り口になるような場所ですね」とした。

<第39回 東京国際映画祭 審査委員記者会見 実施概要>

■開催日:2026年10月27日(火)10:30~11:30
■会場:TOHOシネマズシャンテ スクリーン1
■登壇者:
審査委員長:ロルフ・デ・ヒーア
審査委員:アレックス・ロー、オ・ジョンワン、渡辺 真起子、ヨブ・ムーア
※敬称略

【審査委員記者会見Q&A】

Q. オーストラリアと日本のコラボレーションについて
ロルフ・デ・ヒーア:ただ日本の映画をオーストラリアで撮影をする、またオーストラリアの映画を日本で撮影するということは、全く理にかなっていないと思うんですね。共同製作に関しましては、ヨーロッパ、欧州は大変成功していますが、これはほとんど財務的な関係からこのような形を取っているということが多いです。共同製作という意味では、オーストラリアで、うまくいくとするならば、ストーリーを日本で撮影して、またある部分をオーストラリアで撮影するというようなことは、可能かもしれませんけれど。そのような脚本が出てきましたら、またそれが正しいものであれば可能性はあると思っています。

Q. 映画を見る視点で大事にしていること
ロルフ・デ・ヒーア:私にとって最も大切なことは、映画館を後にする際に、何を感じているかですね。考えるということでなく、どう感じて劇場を後にするかです。

オ・ジョンワン:観客として映画を見る場合は、純粋に映画を楽しみます。審査員として映画を見る場合は、他のことにも集中していかなくてはいけないということがありますので、私としましては、まず演出部分で監督が何を伝えたいのかというところが、とても重要ではないかと思います。もちろん演技や撮影も大切ですが、物語で監督が何を伝えようとしているのか、それがちゃんと説得力があって伝わるのかということがとても大切だと思っています。

ヨブ・ムーア:観客としては、どういったところに感動するかという視点で見ますが、その作品の持っている複雑さですとか、ロルフさんもおっしゃったように、鑑賞後に何を感じるかということと、私の中で何が残るかということがあります。審査委員としましては、その作品を見るときに、どういうところが興味深くまた誠実であるかというふうに見ていきます。またこの監督だったら、次どのような作品を撮るかな、というところまで考えてみたりもします。

渡辺 真起子:あまり先入観を持たないことと、答えを探さないことが、私にとってありとあらゆる映画作品を楽しむことにおいて大事な部分かなと思います。審査をする際は、もう少しその中の具体性みたいなことを言葉で皆さんに伝えられるようにということを思います。

アレックス・ロー:私は知的に挑戦してくる作品がとても好きで、そういう作品を作ることもとても好きなんですね。ですので、最終的には作品を見終わった後、感情的な真実というのは何か、それがどこにあるかということと、私と登場人物、作り手が繋がるということが大事だと思います。

Q. 東京国際映画祭がAフェスティバルに選ばれたことについて
ロルフ・デ・ヒーア:東京国際映画祭に関しましては、常にそのクラスであったと感じられている方が多かったと思います。正式にそうなったということで、違いは特にないと思うんですけれども、カテゴリー化することで、映画祭で入手可能な作品のクオリティ品質がそれに関わってくるということがありますので、そういう意味では、公式にAになって良かったと思います。

オ・ジョンワン:”A”ですので、当たり前に素晴らしいことですよね。ただ観客としては、その映画祭に足を運ぶ際にAだから行くということはなく、純粋にその映画祭の雰囲気を楽しみながら、映画を鑑賞するということだと思います。

Q. 国際共同製作の増加と、台湾映画産業の勢いについて
アレックス・ロー:私自身、それほど共同製作が増加しているということを認識していなかったんですけれども、ただ実際事実として、今現在欧州の方でもアメリカの方でも、共同製作という形を追求しているところが増えてきているというのも、現実としてあります。それは傾向として、それぞれ現地の政府の支援というものが削減されているというところから、そういう形になっているということがあると思います。

Q. 審査委員間で意見が分かれたら?
ロルフ・デ・ヒーア:それは実際にその状況に至るまで分かりませんが、どれだけ意見があるのか、反対があるのか、またどれだけ割れているのかということにもよります。私の他に 4名、とても理性のある方々が揃っていらっしゃいますので、より少ない妥協というよりも、好んでいなくてもより興味深い作品なのかを協議できればと思います。

オ・ジョンワン:時々闘わなくちゃいけないという状況もあるんですね。実際私はある作品のために、7時間闘ったことがあります。私たちは大人ですので、大丈夫かなと思いますが、良い作品は良い形で、妥協をする事になっても良い道筋を築けるのではないかと思います。素晴らしい審査委員長がいらっしゃいますので、ロルフさんのお導きにより、審査は進むと思います。今回は 7時間闘わなくても良いことを願っています。

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